「エチケット」ってなんでしょう
『立ち入り禁止』の立て札
では「エチケット」ってなんでしょう。
これはちょっと臭い話をしなくてはなりません。
ヨーロッパの宮廷ではトイレは個人個人が「おまる」を持っていてそれを利用していました。
ときは「ベルサイユ宮殿」ルイ王や家臣は自分専用の「おまる」を持っていましたが来客は持ってはいません。「ベルサイユ宮殿」では毎日多数の来客が宴会を開いていました。お酒を沢山飲めば生理現象が起こるのはあたり前、「おまる」を持ってパーティーに参加する人はいませんのでついつい暗闇が広がる「ベルサイユ宮殿」の庭園で≪立ち○○○≫してしまうのもうなずけます。女性もふわっとした大きなドレスの下では男と同じように≪立ち○○○≫していました。当時のドレスのすそが大きいのはこのためだったんですね????
草花といえども余分な肥料は枯れる元、とうとう庭園は≪立ち○○○≫のために無残な姿になってしまいました。そこであまりのマナー違反に怒り狂った庭師の一人が、『立ち入り禁止』の立て札を立てたのが始まりで、この立て札の事をフランス語で「エチケット」(札、荷札、決め事)といいます。 ワインのラベルもこのワインの決め事の札なので「エチケット」といいます。
トイレマナーの悪さ
「Toilette」とは「小さい布」
トイレマナーの悪さは、何もフランス宮廷ばかりではなっかたようで、ハプスブルク家でも、シェーンブルン宮廷庭園内で用を足す従臣が多かったし、女帝の娘マリー・カロリーネが嫁いだイタリアのシチリア王国でも、バルコニーで用を足していたため、どこのバルコニーも臭くて大変だったと、関田顧問が話されていました。
ルイ14世は沢山の「おまる」を持っていて有名なコレクターだったそうです。ハプスブルク家の「おまる」もマリア・フィルファー通りの「ウィーン王宮家具・家財保管所」に女帝マリア・テレジアをはじめ一族の使用した便器が、現在所蔵されているそうです。18世紀から19世紀初頭までは、全て椅子に取り付けられたもので、家具同様に装飾が施されていたようで。皇妃エリザベートからは水洗トイレが使われるようになったと、これも関田顧問からの情報です。
フランス語で「Toilette」とは17世紀頃の言葉で「小さい布」といいます。女性が化粧をする際に化粧台に布を引き、その上に化粧道具を並べて化粧した所からそこの場所が「化粧室・Toilette」になったといわれています。「ハプスブルク女性のトイレ代金が非常に高かった」と、文献に何度もでてきます。どうも日本語で考える「トイレ」は最初、用を足すところではなく、女性が化粧したり、衣装を着替える所だったようですね。
そーいえば、日本では「化粧室」「洗面所」「便所」「浴室」は別々になっていますが、欧米では全て一緒の部屋になっていますね。(便所=浴室は家庭)日本の某デパートの「女性化粧室」もすごく煌びやかだそうですね。
今こうして思えば、昔のトイレマナーはひどかったですね。
テーブルクロスの役割
テーブルクロスは常に清潔
テーブルクロスの役割。
レストランの席につくと、これからの食事のためのプロローグとして、清潔なテーブルクロスの上に飾り皿、ナイフ・フォーク、各種のグラスが並んで貴方をお待ちしています。昔は別室でカナッペなどをつまみ、アペリティフを飲みながら今日の食事は何にしようかと楽しい迷い事をしたものですが、近年では直ぐにテーブルについてオードブルから料理が始まります。パンはいつ食べてもいいように、はじめからテーブルに用意されています。昔はパン皿などありませんでしたから、直接テーブルの上に置いておきます。多くの日本人の方はテーブルの上にパンを置く事を躊躇されますが。昔はお肉も魚も直接テーブルクロスの上に置かれていて、それを好きなだけとって食べたわけです。料理をお皿に盛って小出しする方法は「ロシア式」といって後から出来上がったマナーなのです。ですからテーブルクロスは常に清潔なものが用意されており、テーブルクロスに料理が落ちても決して汚くは無いのです。
現代のサービス方法
「フランス式」「イギリス式」「アメリカ式」「ロシア式」サービス
現代のサービス方法には、「フランス式」「イギリス式」「アメリカ式」そして「ロシア式」サービスというのがあります。内容は後述する事としますが、昔のフランス(他国も同じ)の食事風景ですが大きなテーブルに床に届くくらいの大きさの真っ白いテーブルクロスを敷き、料理人たちがお客様を迎える前に、その上にピエスモンテという飾り物でデコレーションして周りには肉や魚などをこれでもかと(領主の財政によります)盛り付けてからお客様が席につき食事が始まる訳ですね。料理は予め作られたものが並んでいるわけですから冷めています。
お客様はテーブルにつくと長いテーブルクロスの「すそ」をまくって自分の首に巻きつけます。昔の衣装は華美で首周りの衣装を汚さないため(天草四郎の衣装を思い出してください)です。テーブルクロスの「すそ」も全員が出来る訳ではなく権力の差によってテーブルクロスが巻けない人も出てきます。そのために後世になって個人個人のテーブルナプキンが出来るのです。そしてテーブルの上には数人に一本のナイフを使いまわし、料理は手づかみ、現代人から見れば野蛮この上ないですが当時はあたり前でした。
ナイフ・フォークが宮廷で使われ始めたのは、イタリアからアンリ二世に嫁いだカトリーヌ・ド・メディシスが持ち込んだといわれています。カトリーヌが持ち込んだためナイフ・フォーク等の食器類の事を「カトラリー」といいます。
テーブルナプキン
公式の席では75cm×75cmのテーブルナプキン
テーブルナプキンは前記したように首に巻きつけていましたが解けてしまわないように男性はブローチで留めていたわけですね、今ではそのブローチも女性のもになっていますが・・・・。
テーブルマナーでナプキンは二つ折りにして膝に掛けてくださいと習った方はいますか?テーブルナプキンは食べ物をこぼしても膝などを汚さないためと口などを拭うためにもあるわけですが、一般的にテーブルナプキンの大きさは45cm×45cmです。こんな小さなナプキンだと膝を汚してしまいます。公式の席では75cm×75cmの大きさのテーブルナプキンが使われるので二つ折りにしても十分な大きさです。
普段のテーブルナプキンは大きく広げて滑り落ちないようにしても結構ですが
立ち上がったときにナプキンが付いてきてしまってはいけません。
「手づかみ」で食べる
「手づかみ」って美味しい
昔は「手づかみ」で食べていたなんて、「はしたない」と思っている貴方、世界ではまだまだ「手づかみ」で食事している国々は沢山あります。
インドもその一つで、インド人に言わせると指先で触っただけでその料理の良し悪しが解かるといいます。ナイフ・フォークや箸を使っている文化が理解できないそうですね。
日本人も箸文化は長いですがおにぎりやお寿司なんかは「手づかみ」で食べると美味しいですよね。欧米でもサンドウィッチやクッキー、シュークリームなんかはもちろん「手づかみ」ですよね。これらの食品はインド人でなくても触っただけで、ふわっと柔らかそうなおにぎりだとかサンドウィッチだと味がわかる気がします。
かしこまったレストランでもパンをはじめ、骨付き肉、甲殻類などは手づかみで食べるのがマナーです、となりにフィンガーボールが置いてありますね。
「手づかみ」って美味しいんですよ。
上座・下座
上座・下座
テーブル席につくと上座・下座があってレディーファーストで女性がいい席に着きます。もちろんお客様を招待したら上座はお客様ですよね。ところで何で上座と下座があるのかご存知ですか?
マナーなどの本を紐解いても、中国で古代、列位の右方を上席としたことから「上座」という意味になりとか、上座の「上《かみ》」の語源は、「神」にあるという説があるとか、また、上《かみ》といえば地位の高い人、天皇の意味もあります。皇居のある所を上《かみ》ともいいます。だから上方とは、かつて天皇の住まいがあった京都を中心にする近畿地方を指すのです。なんて言ってはいますが、では、右なのか左なのか、はたまた前か後ろなのか、まったく分かりませんね。
レストランでお客様をお迎えするにはサービスマンが上座・下座に気を使うところです。別の説に一般的に日本間の上座は、床の間を背にした場所。また、床の間のない部屋では、入り口から一番遠い席が上座となる。上座は落ち着いて、ゆったりと座る条件が満たされた場所をいいます。席次が下がるに従って、その逆の立場になります。この方が分かりやすい説明だと思いますが、ではなぜ入り口から遠かったり、またなんで落ち着く場所が「上座」なんでしょうか、答えがまったく書かれていません。
例えば、部屋の中で仲間同士話し合いをしていると思ってください。そこにその敵になる者たちが気に入らない連中だといって襲い掛かってきたとすると、入り口に一番近いものから殺されていきます。一番遠い場所に座っている人は敵が攻めてきても多少の時間的余裕があり迎え撃つ準備が出来ます。また、窓などから逃げるチャンスも生まれてきます。そこで偉い人は奥の安全な場所へと、身分の低いものは入り口近くへとなったわけです。奥に座っていると入り口付近が良く見えますからね。これも古代、武将たちの
戦の知恵だったんでしょうね。
レストランでは下座でもまったく同じ扱いなのでご安心下さい。
「レディーファースト」
「レディーファースト」
今日のお題は「レディーファースト」です。日本人の男性にはちょっと耳が痛い言葉ですね。これはヨーロッパの貴族間から生まれた習慣ですがこれが今の事情とはまったくの正反対だったんですね。
ではどう言う事かというと一つの例をあげます。建物の中に入るとき、女性と一緒にいるときは、男性が女性のためにドアを開けてあげて、まずは女性が最初に中に入りますね、これがそもそもの間違いな
んです。古代、下克上の時代(最近まで)隙あらば相手を殺して自分が上位に立とうということは日常茶飯事、ドアの入り口付近に隠れていて相手を暗殺する事なんて朝飯前、それを防ぐために男はまず女性を先に入れて、中に敵がいないことを確かめたのです。昔は「男尊女卑」の時代、女は子供を生む機械にしか見ていなかったんですね。レストランの「ドア」はサービスマンが開けさせていただきます、決して暗殺される事はありませんが帰り際、お財布が暗殺される事もありますのでご注意下さい。
「レディーファーストPart2」
「レディーファーストPart2」
テーブルの席につくときも男性がリードして女性が先に座りますが、これも椅子に何か仕掛けられていないかを先に女性に座らせて確かめるのです。実際に毒針などが仕掛けられて絶命した人もいるとか、怖いですね。女性が立ったら男性も一緒に立つのは、もしかしたらこの女性は敵の情婦で女が逃げてから襲われるのかもしれないと思い、まずは一緒に立ち上がって確かめるのです。
ここまで話がくるともう一度、つばの付け直しですね。食事も飲み物もまずは女性が食べて飲んでから男性が食べ始めるのは言うまでもありませんね。
現代的なレディーファーストは奥が上席といって女性を座らせると、男性が手前に座る事となります。確かに男性は女性の顔しか見えません、しかし女性は店内を見渡す事が出来、かっこいい男性が来たら目移りするかもしれませんね。そんな時は女性を壁に向かって座らせると女性は男性の顔しか見られません、お試しください。
ビジネスでも同じです。なんでも上座とこだわらず、相手に壁しか見させなければ相手も気が散らず話を聞いてくれるかもしれません。
「レディーファーストPart3」
「レディーファーストPart3」
ではもういっぺん「レディーファーストPart3」です。
ホテルに泊まるとベットの横にサイドテーブルがありますが何のために有るのでしょうか?それは夜寝るときに電気スタンドを置いたり、目覚し時計を置いたり、花を飾ったりとか思いつくことでしょうが実際には「尿瓶」を置いていたのです。昔の建物はまずトイレが少ない事情、夜中に起きてトイレに起きても遠いのでベット横に尿瓶を置いて用をたしたのです。朝になると尿瓶は臭いので早く処分しようと窓を開けて投げ捨てたんですね。下に居た者はたまったものでは有りませんね。
街中を歩くときは男性は馬車が来ると女性が危ないといって壁側にして歩いたのですが、それは全くの嘘、内側に歩いていると朝のご聖水が内側の人間にかかりますそこで当時はマント、帽子が必需品だったわけですね。今でもイギリス紳士のマント帽子を見ると滑稽に見えるのは私だけでしょうか。なんでもかんでも外に糞尿が捨てられると歩き辛いですね。爪先立った歩き方からフランスではハイヒールが生まれたのです。ハイヒールは○○コ避けだったんですね。
「ロシア式サービス」
「ロシア式サービス」
以前に「ロシア式サービス」の話をしましたが、どのようなサービスかといいますと、前記した内容は覚えていますか?ようするに昔のフランス式サービスは全ての料理をテーブルに並べて豪華な飾り付けが一般的でした。しかし、ロシアは酷寒の地、フランス式の宴席では料理が冷めて美味しく食べられない。そこで一皿一皿食べる分だけを厨房から運ばせて順番に供していったのです。料理によっては客の前で取り分けたり、切り分けたりもしますが、この「ロシア式サービス方法」がフランスに伝わったきっかけは、19世紀にロシア貴族の料理長をしていたフランス人の有名シェフ、ユルバン・デュボワ(1818~1901)がフランスに帰国後、この方法を伝えたのです。19世紀ですから100年ちょっと前のフランスは今とは全く違うサービス方法だったんですね。
ここでお気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、一皿一皿、厨房で完全に仕上げてお客様に出す方法を「アメリカ式サービス」といって現在多くのレストランが取り入れている方法です。これは「ロシア式サービス」がお手本になっています。
当然、当時のテーブルマナーやサービス方法は今とは全く違う方法です。そしてマナーは毎年、少しずつ変わってきています。マナーは相手に不快な思いをさせない事ですからそれさえ守れば古いテーブルマナーは気にしない、気にしない。あまり気にして料理の味がわからなくなったらそれこそ本末転倒。
イギリス式サービスいろいろ
イギリス式サービスいろいろ
「イギリス式サービス」についても話さなくてはなりませんね。
イギリスでは今でもお客様を接待するのはホストの役目、メインディッシュを切り分けるのはホストである主の特権、その切り分けた料理をプラッタ(銀製の大皿)に盛り付けてから執事が各お客様、一人一人に取り分けっていったのです。少し前の結婚式場の料理はサービスマンが大皿に盛った料理をサーバー
(大きなスプーン・フォーク)で取り分けた方法が「イギリス式サービス」なのです。
現代の「フランス式サービス」は厨房で切り分けた料理を大皿に盛ってサービスマンがお客様一人一人に回るのですが「イギリス式サービス」との違いは、お客様が自分自身で好きなだけ料理を取ることが出来る方法です。この方法は今の『宮中晩餐会』で執り行われている方法です。
「イギリス式サービス」は決まった量の料理がサービスされるので食べきれなかったら残してもかまいませんが、「フランス式サービス」は自分で好きなだけ取りますので絶対に残してはいけません。
しかし現在の「フランス式サービス」は「ロシア式サービス」に「ゲリドン式サービス」を加えた方法が一般的です。
ゲリドン式とは厨房で作られた料理を客の前で仕上げる方法で、ワゴンサービス、フランベサービスなどといわれているサービスもその一つです。レストランではお客様に楽しんで頂こうと日夜、努力、研鑚を重ねています。
一番古い《カトラリー》はナイフ
一番古い《カトラリー》はナイフ
食事中に使われるナイフ・フォーク・スプーンの類は始めから全ては揃ってはいなかった事はご存知ですよね。
一番古い《カトラリー》はナイフです、人類が初めて持った武器といっても良いでしょう。石器時代の石のナイフに始まり金属ナイフと変っていき、そのまま食事の肉の切り分けにも使われてきました。武器としも使えるナイフですから先の尖った鋭利な刃物です。議論が熱中し過ぎると、持っているナイフで相
手に切りかかる事もよく有ったようです。これが食事中でも良くあった事で、あまりにも危険なため、今のナイフが丸くなった・・・わけでは有りません。
実は食後に歯に挟まった食べカスを取るのに尖ったナイフを爪楊枝代わりに使っていました。当時としてはごく自然な行為だったのですが、ルイ13世時代に宰相を務めた『リシュリュー』がナイフを爪楊枝代わりにする行為に激怒し全ての食事用ナイフを丸めさせたのが本当の話です。
またイギリスではナイフで肉を切り分けるのはホスト、つまりそこの主人の重要な役目で一家の長として肉の切り分けをマスターする事は大事な仕事でした。
今でもイギリス(とは限りませんが)では友人を招いての食事会でメインの肉の切り分けが行われているようです。
主人が獲ってきた野鳥獣類を分け与える行為は主従関係を確固たるものにする行為だったのが今に続いているのでしょう。
ゲームミート
ゲームミート
前回の続きですが、昔の人も野鳥獣類は大のご馳走で、冬を迎える時期になると動物達は冬に備え、丸々と太ってきます。それらの野鳥獣類を狩猟する行為は王侯貴族たちの遊びでもあったのです。
よく「キツネ狩り」とか「ウサギ狩り」とかを聞いたことは有りませんか?これを英語でGame meat(ゲームミート)といいます。この王侯貴族の遊びであるGameと言う言葉だけが今に残り、ゲーム=遊び=トランプゲーム、コンピューターゲームと言う言い方に変ってきています。
ジビエというフランス語は知っていますか?これがゲームミートです。ドイツ語ではSpielfleisch(スピールフライッシュ=遊びの肉)と言います。
遊びと言えども自分で獲った獲物を振る舞うことは無上の喜びであったのでしょう、ですから今でも肉の切り分けは、そこの主人の権利でもあるしステータスなのです。
皆の前で肉を切り分けると言う事は日本人だったら皆の前で魚の刺身でも作ってご馳走する事なんでしょうかね、でも何時こういった事をする羽目になるか分かりませんから勉強しませんか?
フォーク
フォーク
それではフォークは何時頃かというと、以前にも書きましたがイタリアからアンリ二世に嫁いだカトリーヌ・ド・メディシスが持ち込んだといわれています。カトリーヌが持ち込んだためナイフ・フォーク等の食器類の事を「カトラリー」という事も申し上げましたね。
これもかなり古い記録が残っています。もともとフォークも食事をするための物ではありません。では何か、これは狩猟などして得た肉などは古代では焼くか煮るだけの方法が主流で、直接手で触れるには熱くさわれないので棒などの木切れを使っていたものが金属にとって変わり、肉を返しやすいように二本刃
になり、これが長いこと使用されて来ました。現在でも業務用のミートフォークは二本刃になっています。これが食事用として使われるようになったのはイタリアが古く、メディチ家がフランスへ持ち込むまでは手づかみで食べるのがマナーでしたから食事用のフォークが広く使われたのはそんなに古い話ではあ
りません。
フォークの形も始めは二本刃で先が長く鋭く尖っていたため使用しづらいため、それが三本になり四本になり五本になったがさすがに五本は使いづらく、現在は四本でおちついている。
日本へは江戸時代オランダからナイフをメス、フォークをホルコといい紹介されている。イギリスには携帯用に折りたたみのフォークがあったそうです。
なぜナイフはギザギザが無いのか
なぜナイフはギザギザが無いのか
今では当たり前のようになっていますが、肉を食べるときステーキナイフにはギザギザがついており、肉が切れにくいことはないのですが、少し前の日本のテーブルナイフはノコギリ状ではなかったのです。普通のナイフ状になっており手で握っても怪我をするほどの切れ味ではありません。
今ではステーキナイフといえば切れ味のいいギザギザになったナイフが使われていますので若い方はご存知でないかも知れません。
日本のテーブルナイフの歴史は明治までさかのぼります。新生明治政府は欧米諸国に追いつけ追い越せと躍起でした。また欧米諸国と対等に渡り合うにも同等の力がなくてはなりませんが、黒船や大砲など、日本の軍事力ではまだまだ太刀打ちできない事を知っている当時の明治政府はヨーロッパの列強国に勉強に行かせました。日本海軍が模範としたのが七つの海を制覇したイギリス海軍で、日本政府は選抜きの将校を派遣したのです。
優秀な日本人はイギリス式の軍事力を持ち帰ったのですが、イギリス海軍仕込みのマナーも日本に取り入れられました。
そのイギリス人の自慢の一つに、ヨーロッパ人が食べている硬い肉はのこぎりを使わないと切れないが、わが国のローストビーフは柔らかく、刃のついていないナイフでも、らくらく切れるといって自慢していたことです。そして日本にはこのタイプのテーブルナイフが入ってきたのです。ですから長いこと日本で
はギザギザのついていないナイフが主流だったのです。
ほんとに昔のステーキナイフは使いづらかったことを思い出します。
(注)日本にテーブルナイフが入ってきたのは江戸時代です。
イギリス式のマナー
イギリス式のマナー
イギリス式のマナーなんて書きましたが、イギリスで生活したことがないので「これがほんとのイギリス式マナーだ」なんていいません。いつもの通りの眉唾情報です。
イギリス式サービスでサービスマンが大きなスプーンとフォーク(サーバー)で料理を片手で取り分けているのをご覧になった方もいらっしゃるかと思いますがこれがイギリス式です。フランス式は大皿に盛った料理をお客様が大きなスプーンとフォークを両手で好きなだけ取る方法をフランス式といいます。
と、7月号に書きましたが覚えていらっしゃいますか?そのほかに今でもよく見かけるフォークの背中にライスを乗せて食べる風景、これもどちらかというとイギリス式かも。
イギリスではナイフとフォークを持ったら、くるくる回さない、フォークは下向きにして刺して食べますがどうしても刺しにくいものもある、代表的なものにグリンピースは刺しても2~3粒しか食べられない、フォークを回転させ、すくいたいのですがそれはマナー違反。そこで豆をフォークで抑えて、そこへ
ナイフで潰してフォークの背に乗せるとあります。これがどうやら日本米の粘りのある米がフォークの背に乗せることもできるのでイギリス式のマナーと合体したのではないでしょうか。明治の頃はマナーに関してはイギリス一辺倒でしたからね。ヨーロッパではフォークは刺す道具とあると同時にすくう道具で
もあります。
どうもこの程度の知識では眉唾っぽいですね。
食事中に大きな声で会話しない、スープはすすらない、手に届かない塩コショウは取ってもらう、他人への気遣いなどなど沢山ありますがイギリスから入ってきたマナーは日本にしっかり根付いています。なんだこんなことは昔から日本にもあったとおっしゃられますが「レディーファースト」はイギリスから入
ってきたようです。
チップ(Tip)Trink-Geld
Trink-Geld=チップ
海外に行って日本人が一番苦手なのが『チップ』ではないでしょうか。チップは心づけなので別にマナーではないのですが気持ちよくしてくれる事での心づけと思って渡しましょう。
一番気になるのが食後のチップですが、ヨーロッパのレストランでの支払いはサービス料が込みになっている国が多いので基本的には、あげる必要はありません。しかし気持ちですからお釣りにもらった半端の小銭を置いてくればいいのです。10%とか15%払わなければいけないのかと気をもむ必要はありません。店の格にもよりますが、私はいつも2~3ユーロの半端にもらった小銭だけです。ただしトイレ用に1ユーロは持っていますが・・・。
私の勤めている学校でも生徒がヨーロッパ研修でフランス・イタリアに行っています。説明会で旅行会社の人が朝にはベッドに1ユーロのチップを置いてくださいと説明していました。枕にチップを置くのは長逗留して「シーツを交換して頂きありがとうと」いう心づけですから一泊程度の宿泊にチップは必要な
いと私は思っています。もし置く場合は1ユーロ以下です、1ユーロは多いんではないですか?ベッドメイキングは彼女(彼)達の仕事なんですから・・・。
地元の人の独り言
日本人があまりにもたくさんのチップを置いていくとそれが習慣化し、我々もだんだん多くのチップを払わなくてはならないのでチップは控えめにしてくれということでした。
余計なお世話
日本人はチップ、チップといいますがチップ(Chip)は木片という意味で、心づけは「ティップ・Tip」です。オーストリアではTrinkgeld=これで一杯の酒でも飲んでくださいという些細な金額という意味ですから、あんまり大金を落とさないようにして下さい。
立食パーティー(1)
立食パーティー(1)
立食パーティーでのマナーは国際化した日本では当たり前になってきて何度も出席した人も多いことだろう。でもまだまだ日本人には不得手な方も多いと思いますが、今回は立食パーティでのマナーです。
ヨーロッパでは着席でのパーティー形式が多いが、立食パーティーはアメリカ人が好きな形式と思っているのは私だけかもしれないが、内容は私の愚痴になってしまいますので、ご勘弁ください。
パーティーでは趣旨によって服装が決められていますが日本ではそんなに難しく考えなくて宜しいかと思いますが、招待状にはどのようなパーティーかが書かれているのでそれなりの服装でどうぞ。開始時間は国によって遅れてもいいところもありますが、日本では主催者のスピーチと乾杯がありますので、基本は時間を厳守したほうがいいでしょう。
到着したら立食ですから荷物類はクロークへ預けてください。女性も出来るだけ身軽になったほうがいいでしょう。日本ではバッグをその辺に置いても安心ですが海外では気をつけましょう。
入り口でウエルカムドリンクといって飲み物を配られています。好みの飲み物頂いてください。乾杯までお代わりは自由ですが程ほどに、タンブラーに入った飲み物は水滴が落ちないようにコースター代わりのペーパーが渡されますがワイングラスのように足つきのグラスには不要です。一部の日本人はグラスに必ずペーパーを巻かなくてはならないと思っている方がいて、ワイングラスにまで巻かれている方を見かけます。恥ずかしいので止めましょう。ワイングラスに水滴はつきません。
グラスは胸元近くで持って、静かにおしゃべりして楽しんでください。
料理もオードブルから始まってスープ、魚、肉、デザート・・・・・のようにコース順に召し上がります。会費を払っているんだから元を取ってやると、何でもいいから、我先に取ってしまったりするのが日本人の悪い癖です。欧米並みに優雅に取り合うマナーが望めないのが今の日本のマナーです。
立食パーティー(2)
立食パーティー(2)
立食パーティーで料理を上手く取れず、また飲み物も一緒に持って食べられない人が多いようです。基本的には飲み物と料理は別々に持つのが理想ですが、どうしても飲み物を置くことが出来ず、飲み物と料理を一緒に持つ時は左手でお皿の下に人差し指、中指、薬指を置き、親指と小指を皿の上にして支えます。
グラスは掌の上に置き、小指で支えます。ちょっと難しいですね。そのように持っている人を見かけたらよく観察してください。握手が出来るよう、片手を開けておきましょう。
料理は食べきれないほど山盛りにしてそのまま置き去りにしている方も見かけます。これもマナー違反です。女性に多いのが人の料理も持ってきてあげる余計なお世話型、パーティーの基本は会話です、自分のことは自分でしましょう、他人にも料理の好みがあるのです、お節介は止めましょう。
飲み物のお代わりはウエイターが飲み物を配っていますが見つからなければドリンクコーナー(バーコーナー)に取りに行きます。多種類の飲み物が用意されていますが酔っ払わない程度にどうぞ。アルコールは座って飲むよりも立って飲んだほうが酔わないようです(立証されています)。だからといって飲み
すぎて千鳥足になるのはマナー違反です。
ドリンクコーナーに置いてある飲み物がわからなければ係りに聞けば教えてくれます。そして嘘かと思われるかもしれませんが、一番多いのがワイングラスに注がれているグラスを指してこれは赤ワインですか?白ワインですか?と聞く人や、飲み物の名前が書かれているのにこれは水割りですか?オレンジジュ
ースですか?と聞く方が8割方います。見たら一目瞭然なんですが本当の話です。若い方にはいません、年配の方が多いですね。いかにもパーティー馴れしていないかがわかります。
立食パーティーは着席と違って友人ばかりでなく初対面の方とお会いできることです。まずは主催者に挨拶していろいろな人を紹介してもらうのも立食の良いところ、自由に動き回れるのがいいですね。終了時間まで居られないときは主催者に挨拶して静かに退出できるのも立食の良いところです。
立食パーティーのことをBuffet(ビュッフェ、バッフェ)料理といいますが、バイキング料理という言い方もあります。これは1958年8月1日、帝国ホテルの料理長村上信夫(1921~2005年)氏が北欧の伝統料理「スモーガスボード」を研究。スモーガスボードは客が好きな料理を好きなだけ選んで食べられる食べ放題形式の料理。日本では「スモーガスボード」という名前に馴染みが無いため、社内公募で当時話題だった映画「バイキング」でバイキングが豪快に食事している風景が、新しい食のスタイルと重なったことから選ばれたという。
(注)
当時の帝国ホテルの料理長は一柳一雄料理長で村上信夫氏は新館料理長です。
トイレのマナー
トイレのマナー
ドイツ語圏でトイレに入ると男性側はHerren(ヘーレン)、女性側はDamen(ダーメン)と書かれている。昔、日本がドイツと同盟を結んでいた頃、よく話されていたジョークがある。
日本人がドイツに来た時、トイレに入ったら「何々、こちらにはヘーレン?(入れん)隣を見るとこちらはダーメン(駄目)」と書かれてあって用を足せなかったという笑い話がある。
これに似た笑い話は今でもある。例えば日本人女性が用を足す時必ず水を流しながらするというのもマナー違反である、ということは最近では良く知られている。そしてもう一つ、日本人がついついやってしまうマナー違反があるのだがご存知だろうか。
実はトイレに行って必ずノックをするのはマナー違反って知っていました?ドアが閉まっていたら中に人がいる証拠、無理にドアをたたくというのは、『いい加減にして早く出ろ』という催促の合図になります。日本人のせっかちさは日本だけにして、よその国にはそれぞれのマナーがあることをお忘れなく。
ドイツ語圏ではトイレはトイレット言えば通じます。また、WCをドイツ語でヴェーツェーといっても通じますが、ドイツではトイレのことを[00](ゼロゼロをドイツ語でヌールヌール)というのですが、ドイツ人に何で[00]というのか聞いてみたら、ドイツ人でも知らなかった。
どなたか私の疑問に答えてくれる人はいないだろうか。
食器のマナー
食器のマナー
食事中のマナーで一言。外国で日本人が思わずしてしまう行為に皿を持ち上げて食べたり、汁がたれないようにと手で受けるようなしぐさがあるが、これはほとんどの国でマナー違反だ。
お隣の中国、韓国でも麺類を食べる時に日本人はついつい持ち上げて食べてしまう人が多いが、基本的に丼や皿を持って食べる習慣は無い。
ではどうして日本では皿を持ち上げて食べる文化が出来たかというと、食卓の違いにある。欧米ではテーブルと椅子で食べるから食皿が胸元近くにあるのでナイフやフォーク、またはスプーンを使って口元まで汁をたらさずに運ぶことが出来る。
その点、日本は畳文化で食卓は膳を用いて食べる習慣だったので口元まで食事を運ぶ途中、汁がたれたり、落としたりしてしまうことがある。そのため胸元まで食器を近づけて食べななければならないため汁物関係、たれの多いおかずなどは器を小さくし、持ちやすくしたほうが衣服を汚さないのです。
但し日本料理でも持ち上げていい皿と、持ち上げて行けない皿があります、簡単に言うと大皿はだめです。刺身や焼き魚、揚げ物の皿、大鉢の皿は持ち上げてはだめです。皿の中身も汁物が無く、食べやすいものが多いと気づくはずです。その点、汁物関係は持ちやすいような器に入っていますので安心してくだ
さい。刺身の小皿、小鉢、汁物のお椀、お重やどんぶり等がこれにあたります。
欧米でもソースたっぷりの料理があるじゃないかと言われる御仁、安心してください西洋でもその点は考えています。
スープみたいに汁物だけの場合はスプーンを用いますが、それ以外にクリームソースたっぷりの魚料理、ハッシュドビーフやビーフシチューなどのソース多めの料理には必ずボイルドポテトやパスタ類、ライスなどが付け合せについています。これらの付け合わせをソースにからませて食べることで汁をたらさず、
美味しく召し上がれるのです。
海外の日本レストランで日本では持って食べる器も置いて食べている姿を見かけた方もいるんではないですか?これも文化の違いなので責めないで下さい。
逆に器を持って食べる日本人を奇異の目で見ていることもまた確かです。
「八重歯とドラキュラ」
「八重歯とドラキュラ」
レストランでの食事中、周りを見渡して気づいたことだが、日本人の笑いは、大口を開けてげらげら笑うような、はしたない行為はしない。特に日本女性は笑う時には手を添えて相手に歯を見せまいとする。その点、欧米人は相手に笑顔を見せることが友好の印だ。歯並びにも気をつけて子供の頃から矯正し、白
い歯が健康のシンボルだと思っている。確かにその通りなのだが、日本人だって相手に笑顔を見せるがそのときは「にっこり」が一般的で、特に女性に八重歯が有ったりするとチャーミングと、見えるのは日本人だけのようだ。笑い顔の中で犬歯が見えていると可愛いといわれる。日本では八重歯 といわれ、昔
はアイドルなどでも、『八重歯がカワイイ』といわれた人もいるようですが、八重歯が可愛いのは日本だけのようです。
欧米では「ドラキュラの歯」中国では「トラの歯」といわれ、評判がよくありません。アメリカで八重歯を自慢すると気味悪がれること間違いなしです。どうしてアメリカ人は八重歯を嫌って矯正するのでしょうか、ほんとに矯正していいのかが疑問ですね。
実は歯科医は、小臼歯(犬歯の後ろの歯)を抜いてでも、わざわざ犬歯を抜かずに矯正するそうです。私はてっきり犬歯を抜いてしまうのかと思ったら、上顎の犬歯は歯の中でも非常に重要な役割をしている歯なんだそうです。難しいことはさておいて「犬歯によって奥歯は守られている」そうです。犬歯を抜くと高齢になった時、歯周病になったときなど、大きな差がでてくるようです。その為犬歯を抜かずにきれいに歯並びをするそうです。食のマガジンになぜ歯並びの話しかって?それは虫歯の無い健康な歯が食の喜
びを与えてくれるからです。「虫歯は万病の元」といいます。健康な歯で美味しい食事を召し上がれ。Mahlzeitマルツァイ=良い食事を
タキシードとウエディングドレス
タキシードとウエディングドレス
ウエディングドレスというと白いベールと白いドレスと想像できますが、中世ヨーロッパでは黒のドレスと白のベールが正式だったとか。ホンとですかね。
でも今では白いベールと白いドレスとなり、これは花嫁の純潔の象徴として白色を基調とするようになったとか。日本では1960年頃でもウェディングドレスの利用者は全体の3パーセント程度であったとか。日本の白無垢は外国と同じように花嫁の純潔も表しますが、花嫁が新郎の家の色(しきたり)に染まります、ということは、皆様ご存知の通りなんですが、最近では新郎が白いタキシードに身を包んで喜々として結婚式に望んでいるのを見ると、私は新婦の言いなりになりますから私を貴方好みに教育して下さいと想像するのは私だけなのだろうか。毎回、結婚式を行っている際、いつも感じる次第です。
ワイシャツ
ワイシャツ
最近どこかのスポーツ選手がズボンをずり下げ、ひんしゅくを買ったことがある。若者の中にはファッションなんだからかっこいい、という者もいるし、みっともないと言うものもいる。若者でさえそうなんだから年配者には許しがたい行為だ。アメリカでも同じような論議がされているという。我々飲食関係者はだらしない服装には美味しい料理は作れないという言い方がある。
そもそもワイシャツというのは英語のホワイトシャツが訛って、ワイシャツになったということは良く知られている。ワイシャツも、基本は白だが、時代と共にTシャツ、カラーシャツになり、半袖シャツへと変わってきて着方もズボンの中から、ズボンの外へ出す着方も出てきたがズボンを半尻が見えるくらい
ずり下げて穿く着方はどうも抵抗がある。それではワイシャツをフランス語で何というかご存知ですか?辞書を引いていただければ一目瞭然だが、ワイシャツ=Chemise(シミーズ)といいます。
えっ?シミーズ?そうです。下着のことなんです。もともとワイシャツは素肌に直接着て、上着を羽織ったものです。それが時代と共にワイシャツが主張してきて現在のようになったのですが、ワイシャツはまだまだ不通に着こなしましょうよ。下着なんですから。
サングラスと電球
サングラスと電球
別にサングラスがテーマではないのだがレストランで蛍光灯の下で開いてるお店は無い。これはご存知の方も多いかもしれないが蛍光灯下では料理が青白くなり美味しく見えない。そこで昔ながらの電灯を使うのだが、これが今のところ蛍光灯よりも自然光に少しでも近いということで使われている。最近では蛍
光灯にも自然光に近い赤色蛍光灯が使われています。これはお刺身のコーナーやお肉のコーナーで使われているので見上げていただければお分かりだろう(明かりの色で我々人間はだまされている、ともいえますが)。
外国に行くとお店でも一般家庭でも蛍光灯を使っているところが少ない。これはどうも欧米人の目の色に関係しているようだ。日本人と違い目の色が薄い欧米人は明るいところが苦手だ。その為、昼間にサングラスをかけ目の保護をしている人を良く見かける。
欧米では夜でも目が効くのか電灯をつける時間帯が日本人より遅いし、明るさも日本人には物足りないところがある。今度、海外に行ったらそのあたりのところを気をつけて観察してもらっても面白い。
サービスマンの制服、タキシード
サービスマンの制服、タキシード
少しかしこまったレストランに入るとサービスしてくれる方々がタキシードを決めこんで、優雅にアテンドをしてくれる。
このタキシードは昔からレストランの制服と思っている方はいませんか?実はそんなに古いものでもありません。タキシードとは英語でDinner jacket(ディナージャケット)といい、夜間のみ着用される略式燕尾服のことです。(スモーキングと呼ばれることもある)
またタキシードという名前になったのは、1886年、ニューヨークのタキシード・パーク倶楽部の正装舞踏会で、全員が燕尾服を着ている中、グリスウォルド・ロリラードという人物が燕尾服に着替えるのを忘れ、スモーキングジャケットを着用したままパーティーに参加したことが米国における始まりであるとい
われており、それがそのままタキシード・パーク倶楽部の制服になったため「タキシード」という名前が生まれました。
これがいつ頃からレストランの制服なったかは分かりませんでした。タキシードの下は白いワイシャツ、黒い蝶ネクタイが正式ですが蝶ネクタイも出来あいのくくりつけ蝶タイとは情けないですね。蝶ネクタイも自分で結びなさい。
レストランでのサービス方法
レストランでのサービス方法
レストランに行って、サービスの方法について少し気になる動作が目立っている。レストランに入店してお客様の出迎えの方法や支払ってからの帰りの送迎方法には問題ないが、客の注文を受けてその後の提供方法に違和感をよく覚える。数人で行って料理を別々に注文すると、こんな感じになるのではないだろうか。「お待たせいたしました、○○料理はどちらさまでしょうか?」と、聞いてくることだ。注文時に「私は○○料理」「彼は○○料理」と言って注文したのにも関わらず、料理を運んできたときにまた注文した料理のことを聞くことだ。客は注文したものを再度言いなおすこと自体不快感を覚える次第です。
ではウィーン(ヨーロッパ各地でも同じ)ではどうかと言うとまずそのようなことを聞かない。お客様からのチップを期待しているケルナー(ウェイタイー)はジョークの一つを言いながら注文した人の前に料理を並べてくれる。もちろん、一流と言われているお店には洋の東西にかかわらず問題ないが、日本で
はまだまだこんなサービスが目立っているのを見るのは私だけでしょうか。一流と言われるゆえんは気配りの違いをまざまざと見せつけてくれる。
もちろんウィーンでも料理を持ってきて再度聞きなおすお店はありますがあまりいいお店とは言えないでしょうね。